第6回 「My Par」について(合田洋)

ふむ。「My Par」ですか…それは、とっても大切な“ゴルフの捉え方”とも言えるでしょうね。

そもそもゴルフというスポーツは、球を打つ技量20%、プレーする技量80%のスポーツです。
欧米では旧くから『歩くチェス』などと呼ばれていましたし、ある日本人プロゴルファーに言わせれば『歩く麻雀』だとも…(笑)
なるほど。上手いこと言いますよね(笑)確かに、4人や3人でプレーするあたりは、まさに麻雀だと言えるのでしょうか。。。

ようするにゴルフは「プレーの組み立て」を考えながら行うスポーツだということ。つまり他のスポーツに比べて、わりと頭を使うスポーツということです。
また、ある意味では、自分の集中力を鍛えるための高尚なスポーツであると捉える向きもあり、だからこそゴルフは、キング・オブ・スポーツと呼ばれ、長い歴史のなかに育まれていったのかもしれません。

さてゴルフ。
今はストロークプレーが主流ですが、その歴史を紐解けば、そもそもはマッチプレーのスポーツでした。
プレーヤーは1対1で対戦をし、ホールごとに勝敗を決めて、その勝ホール数を二人で争ったのが本来の姿だということです。
そんななか徐々に現れ出したのが、規定数と呼ばれたパープレーの概念。パー3やパー4、パー5とかのホール規定数ですね。
この規定数が現れて、プレーヤーは、このホールごとの規定数と「マッチプレーを行う」ことが出来るようにもなりました。
「My Par」は、その規定数を、自分の実力に合った規定数に置き換えて、マッチプレーを行う方法です。「自分VSホール」のゴルフだと言えます。

さて、「My Par」の設定方法ですが、先ずは自分の短期目標トータルスコアを掲げます。
仮に、短期目標トータルスコアが90stであったとします。パー72のコースだとすると、90-72=18、この18stを18ホールに振り分けます。
単純に振り分ければ、スコアカードのホール規定数に1を足して、パー3のホールなら「4」を「My Par」。同様に、パー4のホールなら「5」、パー5のホールなら「6」という風に「My Par」を設定して、あなたは“このPar”とマッチプレーをするということになります。
スタートする前に、スコアカードに「My Par」を書き込みますが、あなたが飛距離に自信の無いプレーヤーであれば、短いホールはスコアカード通りの規定数に設定し、長いホールに多くプラスして「My Par」を調整したりするのも一考ですし、あなたが方向性に自信の無いプレーヤーだとすれば、広いホールはスコアカード通りの規定数に設定して狭いホールに多くプラスするのも、また一考です。
ようするに、18ホールトータルの目標スコアをホールごとに振り分けてしまって、そのホールごとの目標スコアと18回(ゴルフコースは18ホールありますから)対戦するというプレー方法が「My Par」の、プレーに於ける捉え方だということです。ゴルフの原点でもあるマッチプレーに回帰して、トータルスコアを縮めていくという方法でもあります。
そのうち必ず、あなたは自分の「My Par」との対戦で“楽勝”の状態に至ることでしょう。
そのとき、18Hのストローク数を数えてみれば、短期目標であったトータルスコアの打破が達成できてもいるわけです。

冒頭にも述べた通り、ゴルフの80%は、『プレーする技量』です。
往々にして、球が上手く打てるようになったらゴルフが上手くなると思いがちですが、じつは『ゴルフの上手さ(スコアを出す力)』は、プレーをする技術の問題であり、それは言うならば、現在の自分の打球する技術を使ってプレーを如何に組み立てるかを“考える力”が、ゴルフの上手さの本質だということです。
多くのアマチュアの方の場合、この「My Par」のゴルフの捉え方は、このプレー技術の向上に役立ちます。
『打球する技量=ゴルフの20%』を研きながら(磨きながらの場合もあるでしょう)、『プレーする技量=ゴルフの80%』を上げなければ、ゴルフは決して上手にはなれません。

余談ですが、
私は、松山英樹くんと石川遼くんの『打球する技量』には、まったく同等の天才性を感じています。
ゆえに彼らの成績に格差が現れるとしたら、『プレーする技量』の問題にあることを否定するわけにはいかないのです。
石川くんが、ガンガン攻め続けるゴルフをするための『打球技術』を追い求めている限り、松山くんと石川くんの“力”は離れていくばかりだと感じるのは、私だけではないはず。。。
この、日本の生んだ二人の天才プレーヤーが、世界のメジャートーナメントで優勝争いをしている姿を観たいと思っているのも、私だけではないはずです。

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